持ち運んでどこでも使えるポケットWi-Fiの代表は何と言っても「WiMAX2+」です。KDDI系列の「UQコミュニケーションズ」が提供しているサービスで、月額4,380円で使い放題のサービスです。
「ギガ放題プラン」で契約すると毎月のデータ容量の上限がなく、どれだけ使っても定額のサービスです。
※一部、速度規制のルールがあります。
ここではネクストモバイルの最大のライバルと思われるWiMAXの良い点・悪い点をまとめ、ネクストモバイルとの比較を行います。
WiMAXの良いところ・悪いところ
データ容量無制限
まず最大の魅力は「ギガ放題プラン」での「使い放題・データ容量無制限」です。
毎月の利用できるデータ容量に上限がなく、どれだけ使っても定額というのがWiMAXの最大の魅力です。
ただしまったく制限がないか、というとそうでもなく、短期間で大量のデータ通信については速度規制を行うルールがあります。
3日10GBで速度1Mbpsへ制限
WiMAXの「ギガ放題」といえど、「3日で10GBを超過した場合には通信速度を1Mbpsへ制限する」というルールがあります。
ただし、「速度を1Mbpsへ制限」というところがポイントです。
通常、大手キャリアが実施している速度制限は128Kbpsが一般的です。この128Kbpsという速度はブラウザでウェブページを開くのにも困難な速度で、ほぼ使い物になりません。
しかし、WiMAXの「1Mbpsへ制限」というのはYouTubeの動画が標準画質で十分視聴できるほどの速度です。
建物の陰や地下に弱い
一方で、WiMAXはスマホなどの通信サービスに比べると「ビルなどの建物の陰に弱い」「地下街に弱い」という弱点があります。
これはWiMAXの通信で使っている電波の周波数帯による特徴です。
WiMAXが使っている電波は「FDD-LTE」という電波なので、スマホと比べて建物の陰や地下に弱いのです。
LTEオプションでカバー
この弱点をカバーするために、WiMAXでは「ハイスピードプラスエリアモード」という通信モードがあります。
この通信モードはWiMAXのAXGPが十分に使える場所でない場合には、auの「au 4G LTE」の電波を使って通信するこで「ビルの陰」や「地下街」などWiMAX2+の電波の弱い場所でもちゃんと通信できる仕組みを提供しています。
しかし、この「ハイスピードプラスエリアモード」という通信モードには弱点もあります。
「au 4G LTE」を使うことから、このモードでの通信を行うと「LTEオプション」という月額1,005円のオプション料金が必要となるわけです。
WiMAXまとめ
- 定額で使い放題(ギガ放題プラン)
- 3日10GBの制限時でも速度1Mbpsしかも短時間
- ビル陰や地下街に弱い
- ハイスピードプラスエリアモードでカバーできるが月額1,005円必要
ネクストモバイルとの比較
では、ここまでのWiMAXの「良いところ・悪いところ」を前提に、ネクストモバイルの特徴を見てみましょう。
3つの料金プラン
ネクストモバイルはWiMAXのように「使い放題・無制限」ではなく、3つの料金プランでデータ量の上限がきまっています。
上限を超えると速度規制
ネクストモバイルでは毎月のプランで定められているデータ容量の上限を超えると128Kbpsに速度制限がかかります。
3日で10GB制限はない
ネクストモバイルでは毎月のプランの上限を超過した場合の速度制限以外に、速度制限のルールがありません。
毎月のデータ容量上限だけを管理できればいいわけです。
Softbank 4G LTEが使える
これが最大の魅力です。
WiMAXでは月額1,005円の「LTEオプション」が必要だった「4G LTEによる安定した通信」が、ネクストモバイルでは標準で備わっているのです。
つまり、WiMAXに対するネクストモバイルの優位性は、「定額の範囲内で4G LTEによる通信ができる。ビル陰や地下街でも安定して高速通信ができる」という点になります。
WiMAXプロバイダーいろいろ
WiMAX2+は多くのプロバイダーがサービスを提供していますが、WiMAX2+の通信サービス自体は「UQコミュニケーションズ」が提供している回線を使っているので、例えば通信速度や速度規制ルールなどはすべて同じになります。
違うのは、サポートやオプションサービスなどの附帯サービスで差別化されている他、各社がキャンペーンによって価格競争を行っています。
ここでは、WiMAX2+サービスを提供しているプロバイダーの中から、価格面で優位のプロバイダーをご紹介します。
GMOとくとくBB WiMAX(キャッシュバック)
WiMAX2+サービスで安さを求めるなら何と言っても「GMOとくとくBB」の「キャッシュバックプラン」です。
毎月WiMAX最高額のキャッシュバックを提供しており、キャッシュバックを含めた実質的な月額では他を大きく引き離して最安値となる料金を提供しています。
また、多くのWiMAXプロバイダーが3年契約を主体としたキャンペーンへ移行しつつある中で、今でも2年契約でお得に契約できるサービスです。
月数 | 最安級プラン | |
---|---|---|
ギガ放題プラン (月間上限なし) | ライトプラン (月間7GBまで) | |
0か月目 | 3,609円(日割) | 3,609円(日割) |
1~2か月目 | 3,609円 | 3,609円 |
3~24か月目 | 4,263円 | 3,609円 |
2年総額 | 104,613円 | 90,225円 |
キャッシュバック | 最大34,700円 (W04/WX03) | |
実質2年総額 | 71,613円 | 57,225円 |
月平均額 (25か月間) | 2,864円 | 2,289円 |
※2018/5のキャッシュバック額で計算
GMOとくとくBB WiMAX(月額割引)
毎月高額のキャッシュバックで人気のGMOとくとくBBが提供するもうひとつの人気プランが「月額割引プラン」です。
キャッシュバックがないかわりに、月額料金を大幅割引で提供してくれることでキャッシュバックのもらい忘れなどなく確実に安く使えることで人気のWiMAXです。
月数 | 最安級プラン | |
---|---|---|
ギガ放題プラン (月間上限なし) | ライトプラン (月間7GBまで) | |
0か月目 | 2,590円(日割) | 2,590円(日割) |
1~2か月目 | 2,590円 | 2,590円 |
3~24か月目 | 3,344円 | 2,590円 |
2年総額 | 81,338円 | 66,950円 |
月平均額 (25か月間) | 3,253円 | 2,678円 |
カシモWiMAX
カシモWiMAXは2017年後半から急激に伸びてきたWiMAXプロバイダーです。
キャッシュバック系ではなく、月額料金自体を安く設定して「月額1,380円から使える!」というキャッチフレーズと、シンプルな2年契約で人気を伸ばしてきていますが、二次流通端末を対象とした「最安級プラン」が最大の魅力です。
現在、「Speed Wi-Fi NEXT W04」「Speed Wi-Fi HOME L01」「Speed Stick U01(Triprouter)」が「最安級プラン」の対象となっており、2年間の料金は以下の通りです。
月数 | 最安級プラン | |
---|---|---|
ギガ放題プラン (月間上限なし) | ライトプラン (月間7GBまで) | |
0か月目 | 0円(無料) | 0円(無料) |
1か月目 | 1,380円 | 1,380円 |
2か月目 | 1,380円 | 2,680円 |
3~24か月目 | 3,380円 | 2,680円 |
2年総額 | 77,120円 | 63,020円 |
月平均額 (25か月間) | 3,084円 | 2,520円 |
「最安級プラン」は対象となるルーターが限られてきますが、対象となる「W04」や「L01」は後継機種の「W05」と「L01s」が出ているものの、通信速度などの性能はほぼ同じものであり、最新型へのこだわりが無ければ2年間の月額平均が3,084円(ギガ放題)2,520円(ライトプラン)と超格安で使えるWiMAXサービスです。