ネクストモバイル(NEXTmobile)を契約すると、「端末代金無料キャンペーン」によりルーターが無料となります。
選べるルーターは、モバイル型ルーターの「FS030W」(富士ソフト製)か、ホーム(据置)型ルーターの「Aterm HT100LN」(NEC製)のどちらかとなります。
どちらのルーターも完全なSIMフリールーターであり、同時に提供されるネクストモバイルのSIMカードはもちろんのこと、それ以外のSIMでも完全に動作します。
この記事では、ネクストモバイルが「端末代金無料キャンペーン」で無料提供してくれるルーター「FS030W」と「Aterm HT100LN」の仕様・機能について説明しています。
ネクストモバイル(NEXTmobile)が提供するルーター
ネクストモバイルを申し込むとルーターを無償提供してくれます。
モバイル型ルーターの「FUJISOFT FS030W」と据置型ホームルーター「NEC Aterm HT100LN」のどちらかを選ぶことができます。
選び方として、ネクストモバイルをいろんなところに持ち運んでポケットWi-Fiとして利用したい方は「FS030W」、自宅での固定回線の代わりに利用したい方は「Aterm HT100LN」ということを想定したラインナップと考えられます。
では、これらのルーターの仕様を見ていきましょう。
FS030W
モバイル型ルーター「FUJISOFT FS030W」は富士ソフト社が製造している手のひらサイズのSIMフリーモバイル型Wi-Fiルーターです。
ドコモ・au・ソフトバンクの周波数帯に対応しており、各社および各社系格安SIMを使って回線サービスを利用することができます。
SIMフリーWi-Fiルーター「FS030W」| FUJISOFT
Aterm HT100LN
据置型ホームルーター「Aterm HT100LN」はNECが製造しているSIMフリーの据置型のホームルーターです。
利用にあたってはAC100Vの家庭用電源が必要なことから、持ち運んで使えるルーターではなく自宅内での据置型ルーターとして利用します。
こちらのルーターもドコモ・au・ソフトバンクの周波数帯に対応しており、各社および各社系格安SIMでの利用ができます。
SIMフリーホームルーター「Aterm HT100LN」 | Ater製品情報サイト
モバイル型ルーター FUJISOFT FS030W
手のひらサイズのポケットWi-Fi
「FS030W」は持ち運び可能な手のひらサイズの小型ポケットWi-Fiです。
ほぼ正方形の手のひらサイズですが、大容量3,060mAhのバッテリーを使っており少々厚みがあり、見た目より少しだけずっしりと重量感もあります。
本体の質感は、プラスチックな感じではなく、ちょっとマットで柔らかい手触りで質感は悪くありません。
FS030W基本仕様
「FS030W」の基本仕様(スペック)は以下のようになります。
商品名 | +F FS030W | ||
---|---|---|---|
型番 | FS030WMB1 | ||
サイズ | 高さ 約 74.0mm 幅 約 74.0mm 厚さ 約 17.3mm | ||
質量 | 約 128g | ||
通信方式 (ネットワーク側) | LTE | 受信時最大 150Mbps 送信時最大 50Mbps | |
3G | 受信時最大 42Mbps 送信時最大 5.76Mbps | ||
通信方式 (端末側) | 無線LAN | IEEE802.11a/b/g/n/ac 最大433Mbps | |
Bluetooth | 最大3Mbps | ||
ネットワーク および周波数 | LTE | docomo | バンド1:2.1GHz バンド3:1.7GHz バンド19:800MHz バンド21:1.5GHz |
au | バンド1:2.1GHz バンド11:1.5GHz バンド18:800MHz | ||
SoftBank | バンド1:2.1GHz バンド3:1.7GHz バンド8:900MHz バンド11:1.5GHz | ||
3G | docomo | バンド1:2.1GHz バンド6:800MHz バンド19:800MHz | |
au | 非対応 | ||
SoftBank | バンド1:2.1GHz | ||
無線LAN | 2.4GHz/5GHz | ||
Bluetooth | 2.4GHz | ||
連続待受時間(無線OFF時) | 約 600時間 | ||
連続通信時間 | 無線LAN通信 | 最大20時間(LTE通信時) | |
Bluetooth | 最大24時間(LTE通信時) | ||
動作環境 | 動作温度範囲 | 0℃~35℃ | |
保管温度範囲 | -20℃~60℃ | ||
無線LAN同時接続数 | 15台 | ||
Bluetooth接続数 | 5台 | ||
USB接続数 | 1台 | ||
セキュリティ | WEP,WPA-PSK,WPA2-PSK | ||
対応SIM | LTE 対応SIM(形状:microSIM) | ||
充電用端子 | microUSB(USB2.0) | ||
充電用電源 | 5.0V(DC),1.5A MAX | ||
最大充電時間 | ACアダプタ利用時:最大3時間 | ||
バッテリー | リチウムイオンポリマー 3,060mAh(3.7V) 着脱式 | ||
国際ローミング | 非対応 | ||
表示言語 | 日本語/英語/中国語 |
ちょっと大きめの3,060mAhというバッテリーを持っていることから、ほぼ一日使えるスタミナが特徴です。
私は朝から外出先でスマホ・タブレットとパソコンでの通信に「FS030W」を使用していますが、夜帰宅するまでにバッテリー残量は40%ほどとなっています。
また、一台の「FS030W」で最大15台までのWi-Fi機器(スマホなど)が同時接続できるので、家族や仲間で一緒につかうのにも十分なルーターです。
FS030Wとソフトバンク4G/4G LTEの周波数対応
では、「FS030W」の通信機能を見てみましょう。
下の表は、ドコモ・au・ソフトバンクが使用しているLTE周波数帯と、FS030Wが対応しているLTE周波数帯の一覧表です。
ドコモ・au・ソフトバンクの「◎」は各社の主力LTE周波数帯です。
LTE BAND | FS030W | Softbank | docomo | au | ||
---|---|---|---|---|---|---|
FDD-LTE | 1 | 2.1GHz | ○ | ◎ | ◎ | ◎ |
3 | 1.7GHz | ○ | ○ | ○ | × | |
8 | 900MHz | ○ | ◎ | × | × | |
11 | 1.5GHz | ○ | ○ | × | ○ | |
18 | 800MHz | ○ | × | × | ◎ | |
19 | 800MHz | ○ | × | ◎ | × | |
21 | 1.5GHz | ○ | × | ○ | × | |
26 | 800MHz | × | × | × | ○ | |
28 | 700MHz | × | ○ | × | ○ | |
TDD-LTE | 41 | 2.5GHz | × | ○ (AXGP) | × | ○ (WiMAX2+) |
「FS030W」の対応周波数は非常に多彩で、ドコモ・au・ソフトバンクにフル対応と言えます。
FS030Wの周波数帯の特徴
対応表でわかるように、FS030Wは各社の全ての周波数帯をカバーしているわけではありませんが、各社の主力となる周波数帯(◎表記)はすべてカバーしています。
ドコモ・au・ソフトバンクのLTE用SIMを使って安定した高速通信が可能、となります。
対応周波数帯の特徴
- ドコモ・au・ソフトバンクの主要周波数帯にはすべて対応
- ただし、TDD-LTE(WiMAX2+/AXGP)には非対応
ネクストモバイル(ソフトバンク)との相性
では、個別に細かく見ていきましょう。まず、ネクストモバイルが提供している「ソフトバンク4G/4G LTE」との相性です。
ソフトバンクプラチナバンド(BAND8)対応
ソフトバンクの周波数帯の特徴としてBAND1は「広いエリアをカバー」であり、BAND8は「ビル陰や地下街なども隙間なくカバー」できる周波数帯です。
このどちらのバンド(BADN1/8)にも対応していることから、ネクストモバイル(およびソフトバンクSIM)でFS030Wを使う場合はスマホでの利用時と同様のエリアで安定した通信が可能、と考えられます。
大容量データ通信に強いAXGP(BAND41/42)非対応
一方で「ソフトバンク4G(AXGP)」の周波数帯(BAND41)には対応していません。
ソフトバンク4G(AXGP)は通信の混雑に比較的余裕のある帯域で、電波が安定して受信できる環境であれば制限のほぼない高速通信が可能な帯域です。
ネクストモバイルはこの「ソフトバンク4G(AXGP)」での利用も可能なSIMを提供していますが、FS030Wでは利用することができません。
ちょっと勿体ない、とも言えます。
ドコモとの相性
ドコモの周波数帯の特徴としてはBAND1で「広いエリアをカバー」しながら、BAND19で「ビル陰や地下街などを隙間なくカバー」となります。
FS030WはBAND1/19のどちらにも対応しており、ドコモのSIMおよびドコモ系格安SIMで安定した通信が可能、と考えられます。
FS030Wはドコモとの相性が非常によく、「FS030W」を前提として格安SIMでの利用を検討されている方はドコモ回線の格安SIMから選ぶのがもっとも安心だと言えます。
auとの相性
auスマホの電波にフル対応、WiMAX2+(BAND41)非対応
auの周波数帯の特徴としてはBAND1で「広いエリアをカバー」しながら、BAND18で「ビル陰や地下街などを隙間なくカバー」となります。
FS030WはBAND1/18のどちらにも対応しており、auのSIMおよびau系格安SIMで安定した通信が可能、と考えられます。
また、auはソフトバンクのAXGPと同様に、比較的帯域に余裕のあるBAND41で「WiMAX2+」サービスを展開していますが、FS030Wはこの帯域には対応しておらず、WiMAX2+サービスを利用することはできません。
ソフトバンク回線での「ソフトバンク4G(AXGP)」に非対応と同様、こちらも少しもったいないですね。
「au VoLTE対応SIM」「au VoLTE非対応SIM」に両対応
au系回線のSIMには「au VoLTE対応SIM」と「au VoLTE非対応SIM」があります。
「au VoLTE対応SIM」は音声通話もデータ通信も4G(LTE/VoLTE)で行い、「au VoLTE非対応SIM」は音声通話は3G、データ通信は4G(LTE)で行います。これらのSIMは互換性がありません。
「FS030W」は「au VoLTE対応SIM」「au VoLTE非対応SIM」のどちらにも対応しています。どちらのSIM(および格安SIM)でもAPN設定を正しく行えばデータ通信が可能です。
mineo(マイネオ)「au VoLTE非対応SIM」
まず、「au VoLTE非対応SIM」として格安SIMのmineo(マイネオ)「Aプラン(au回線)」のSIMでAPN設定してみました。
管理画面でのアンテナ表示からデータ通信可能状態であることがわかります。当然、データ通信可能でした。
UQモバイル「au VoLTE対応SIM」
また、「au VoLTE対応SIM」として、格安SIMのUQモバイル(VoLTE対応マルチSIM)でAPN設定してみました。
UQモバイルの「au VoLTE対応SIM」でも管理画面のアンテナ表示からデータ通信状態にあり、当然データ通信ができました。
IIJ「au VoLTE対応SIM」
もうひとつ「au VoLTE対応SIM」として、格安SIMのIIJ「タイプA(au回線)」(VoLTE対応マルチSIM)でAPN設定してみました。
IIJ「タイプA(au回線)」の「au VoLTE対応SIM」でも管理画面のアンテナ表示からデータ通信状態にあり、当然データ通信ができました。
FS030Wで最初にやっておきたいこと
スマホアプリのインストール
「FS030W」はスマホアプリ「+F設定ツール」を提供しています。
「+F設定ツール」アプリをスマホにインストールしておくと、スマホからFS030Wの管理(管理・設定画面へのアクセス)ができるし、またスマホ画面で電波状態やバッテリー残量の確認ができます。
データ通信量の設定
モバイルルーター「FS030W」のディスプレイ表示
ネクストモバイルのルーター「FS030W」のディスプレイには使用したデータ容量が表示されます。
この「月間のギガ上限」を契約プランのギガ数で表示されれば、一目見て「あとどれくらい使えるか」わかりやすくなります。
管理画面から「データ通信量」を設定
たとえば20GBの「フラット20GBプラン」であれば、「〇〇GB / 20GB」と表示されるとわかりやすくなります。
フラット20GBなら「20GB」、フラット30GBなら「30GB」を設定すると良いでしょう。「使い放題プラン」ならお好きなギガ数を設定してください(笑)
これで「〇〇GB / 20GB」のように見やすく表示されます。
また、「自動リセット」を「有効」「毎月」に設定、自動リセット日を「1日」に設定します。
これで使用データ量が毎月1日に0GBに戻るようになります。
ルーターのスリープ状態を有効にしてバッテリーを節約する
モバイルルーター「FS030W」は無通信時間が続くとルーター本体をスリープ状態にしてバッテリーを節約する機能があります。しかし、初期状態では「オフ」になっています。
モバイルルーターを使っていない状態「無通信状態」が続く場合にはルーターをスリープ状態にしておき、いざ使う場合にはスマホアプリで一発起動できるようにしておくと便利です。
スリープ設定を有効にすることで、5分間無通信状態が続くとルーター本体は自動的にスリープ状態になり、バッテリーを消費しなくなります。
スリープするまでの無通信時間5分は変更できません(5分固定です)。
この場合、正式にはルーター本体の電源ボタンをワンタッチするとスリープ状態が解除され、データ通信ができるようになります。
しかし、スマホアプリを利用するとルーター本体を触らなくてもスマホアプリから一発でルーター起動することができます。
スマホアプリのメイン画面にある「スリープ起動」をタッチすると、ルーターの電源ボタンを操作しなくてもスリープ状態から復帰してくれるので便利です。
FS030Wの販売状況
「FS030W」は「端末代金無料キャンペーン」によりネクストモバイル契約時に無料で提供されます。
ネクストモバイル契約時には本体は無料となりますが、クレードルの提供は有償・無償を問わず提供されていません。
FUJISOFT FS030W
本体「FS030W」は一般的なSIMフリールーターとしてAmazonなどでの購入が可能です。
クレードル
また、「FS030W」には別オプションとしてクレードルがあります。
クレードルは本体「FS030W」の充電台のようなものですが、クレードルに有線LANのコネクターがついているので、デスクトップパソコンを有線LANで使いたい、などの場合には便利なオプションです。
据置型ホームWi-Fiルーター「Aterm HT100LN」
ネクストモバイルでは据置型のホームWi-Fiルーター「Aterm HT100LN」を選ぶこともできます。
外出先での利用はしないで自宅回線として使う方はこちらのルーターを選ぶと良いでしょう。
TH100LN基本仕様
WAN インタ フェース | LTE インタフェース※1 | FD-LTE | 周波数帯※2 | バンド1(2GHz) バンド19(800MHz) バンド26(800MHz) | ||
---|---|---|---|---|---|---|
伝送速度※3 | 受信時 150Mbps 送信時 50Mbps | |||||
3Gインタフェース | 非対応 | |||||
LAN インタ フェース | 無線LAN インタフェース※4 | IEEE 802.11ac※5 | 周波数帯 | 5GHz | W52(5.2GHz帯)*屋内限定 W56(5.6GHz帯) | |
伝送速度※6※8 | 最大 433Mbps | |||||
IEEE 802.11n※5 | 周波数帯 | 2.4GHz | ||||
5GHz | W52(5.2GHz帯)*屋内限定 W56(5.6GHz帯) | |||||
伝送速度※7※8 | 最大 150Mbps | |||||
IEEE 802.11a | 周波数帯 | 5GHz | W52(5.2GHz帯)*屋内限定 W56(5.6GHz帯) | |||
伝送速度※8 | 最大 54Mbps | |||||
IEEE 802.11g | 周波数帯 | 2.4GHz | ||||
伝送速度※8 | 最大 54Mbps | |||||
IEEE 802.11b | 周波数帯 | 2.4GHz | ||||
伝送速度※8 | 最大 11Mbps | |||||
有線LAN インタフェース | 規格 | 1000BASE-T/100BASE-TX(Auto MDI/MDI -X対応)×1 | ||||
伝送速度※8 | 1000Mbps/100Mbps | |||||
アンテナ | LTE:送信1×受信2(内蔵アンテナ) 無線LAN:送信1×受信1(内蔵アンテナ) | |||||
nanoSIMカードスロット | nanoSIM×1 | |||||
ヒューマン インタ フェース | イルミネーション | POWER ランプ※9 | 1個 | 電源通知状態表示 | ||
Wi-Fi ランプ※9 | 1個 | Wi-Fi通信状態表示 | ||||
センター ランプ※9 | 1個 | LTE通信状態表示 | ||||
LAN ランプ | 1個 | リンク確立状態表示 | ||||
WPSボタン | 1個 | |||||
RESETスイッチ | 1個 | |||||
国際ローミング | 非対応 | |||||
外形寸法 | 約130(W) × 130(D) × 37(H)mm | 突起部除く | ||||
質量 | 約0.2kg | ACアダプタ除く | ||||
電源 | AC100V±10% 50/60Hz | ACアダプタ | ||||
消費電力 | 約6W | 最大 | ||||
動作保証環境 | 温度 0~40℃/湿度 10~90% | 結露しないこと | ||||
VCCI | VCCI クラスB |
HT100LNとソフトバンク4G/4G LTEの周波数対応
ドコモ・au・ソフトバンクが使用している周波数帯と、HT100LNが対応している周波数帯の一覧表です。
ドコモ・au・ソフトバンクの「◎」は各社の主力周波数帯です。
LTE BAND | HT100LN | Softbank | docomo | au | ||
---|---|---|---|---|---|---|
FDD-LTE | 1 | 2.1GHz | ○ | ◎ | ◎ | ◎ |
3 | 1.7GHz | × | ○ | ○ | × | |
8 | 900MHz | × | ◎ | × | × | |
11 | 1.5GHz | × | ○ | × | ○ | |
18 | 800MHz | × | × | × | ◎ | |
19 | 800MHz | ○ | × | ◎ | × | |
21 | 1.5GHz | × | × | ○ | × | |
26 | 800MHz | ○ | × | × | ○ | |
28 | 700MHz | × | ○ | × | ○ | |
TDD-LTE | 41 | 2.5GHz | × | × | ○ (AXGP) | ○ (WiMAX2+) |
HT100LNの周波数帯の特徴
対応表でわかるように、HT100LNはFS030Wとくらべて対応周波数帯が多くありません。
一応、ドコモ・au・ソフトバンクの4G LTE周波数はカバーしていますが、ソフトバンクプラチナバンドのバンド8(800MHz)やauプラチナバンドのバンド18(800MHz)を利用できません。
バンド1(2.1GHz)に対応していることで各社の周波数に対応していると言えますが、周波数特性から言えば「見通しの良い場所では十分利用可、窓から離れた奥まった場所での利用については不安」と言ったところでしょう。
対応周波数帯の特徴
- ドコモ・au・ソフトバンクにBAND1にて対応
- 各社のプラチナバンドにはドコモ(BAND19)のみ対応
- 加えて、TDD-LTE(WiMAX2+/AXGP)には非対応
ネクストモバイル(ソフトバンク)との相性
では、個別に細かく見ていきましょう。まず、ネクストモバイルが提供している「ソフトバンク4G/4G LTE」との相性です。
ソフトバンクの周波数帯の特徴としてBAND1は「広いエリアをカバー」であり、BAND8は「ビル陰や地下街なども隙間なくカバー」できる周波数帯です。
HT100LNはこのうちBAND1に対応しており、広いエリアで利用可能です。
しかしBAND8に対応していないことから、建物の陰や窓から離れた場所での利用は少々不安がある、と言えます。
また、「ソフトバンク4G(AXGP)」の周波数帯(BAND41)には対応していません。
ソフトバンク4G(AXGP)は比較的余裕のある帯域で電波が安定して受信できる環境であれば制限のほぼない高速通信が可能な帯域です。
ネクストモバイルはこの「ソフトバンク4G(AXGP)」での利用も可能なSIMを提供していることから、HT100LNで利用するには少々勿体ない、とも言えます。
ドコモとの相性
ドコモの周波数帯の特徴としてはBAND1で「広いエリアをカバー」しながら、BAND19で「ビル陰や地下街などを隙間なくカバー」となります。
HT100LNはBAND1/19のどちらにも対応しており、ドコモのSIMおよびドコモ系格安SIMで安定した通信が可能、と考えられます。
auとの相性
auの周波数帯の特徴としてはBAND1で「広いエリアをカバー」しながら、BAND18で「ビル陰や地下街などを隙間なくカバー」となります。
HT100LNはBAND1に対応しており、auのSIMおよびau系格安SIMで広いエリアで安定した通信が可能、と言えますが、BAND18に対応していないことから、ビル陰や窓から離れた奥まった部屋での利用は少し不安が残ります。
また、auはソフトバンクのAXGPと同様に、比較的帯域に余裕のあるBAND41で「WiMAX2+」サービスを展開していますが、HT100LNはこの帯域には対応しておらず、AXGP/WiMAX2+サービスを利用することはできません。
HT100LNの販売状況
HT100LNはネクストモバイル契約時に無償提供されるルーターとして選ぶことができるほか、Amazonなどで新品・中古品を購入することができます。
ネクストモバイルの提供ルーターを比較する
モバイル利用ならFS030W
まず、当たり前のことですがネクストモバイルを外で使いたい場合にはモバイル型ルーター「FS030W」を選ぶことになります。ホーム型ルーターはAC100Vの電源が必要なので持ち歩くことはできません。
また、「FS030W」はソフトバンクの「Softbank 4G LTE」のBAND1だけでなく、ソフトバンクのプラチナバンドBAND19にも対応しており、ビルの陰や地下街でもスマホと同様に安定した電波を掴むことが期待できます。
自宅での利用においても、別途別売りのクレードルを購入すればデスクトップパソコンとの有線LAN接続も可能だし、充電しながらの利用も可能となります。
ホームルーターHT100LNはBAND8非対応に注意
一方、ネクストモバイルを自宅の光回線の代用として使いたい、という方にはホーム型ルーター「Aterm HT100LN」が選択肢となってきます。
据置型の設定なので内臓しているアンテナの精度やAC100V動作によるハイパワーなWi-Fi接続など、電波の掴み方やWi-Fi端末(スマホなど)との接続などはモバイル型「FS030W」よりも安定していることが期待できます。
ただし、ソフトバンクのプラチナバンドであるBAND8に非対応であることに注意が必要です。
眺めの良い窓際などへの設置が可能で、安定してBAND1がつかめるのであれば特に気にする必要はありませんが、建物内のちょっと奥まった部屋などへ設置する場合にはBAND1は届きにくい性質があります。
この場合、通常のソフトバンクスマホであればプラチナバンドBAND8によって安定した接続が期待できます(FS030Wも同様)が、HT100LNではこのBAND8が利用できません。
ネクストモバイルで使うならFS030Wが良い
結局、ネクストモバイルで利用する場合のルーターは自宅専用であってもFS030Wを選ぶことをお勧めします。
別途クレードルを購入することで、充電しながらの利用も可能だしデスクトップパソコンとの有線LAN接続も可能となります。
特に、ソフトバンクプラチナバンド(BAND19)に対応していることは見えない電波サービスを利用するうえで安心できます。
特に必要性がない限り、ネクストモバイルで利用するルーターは「FUJISOFT FS030W」を選ぶことをお勧めします。
ネクストモバイルのすべてを解説
ネクストモバイルの料金プラン
ネクストモバイルのサービス全般と料金プランをまとめた記事です。

ネクストモバイルの通信サービス
ネクストモバイルが提供している通信サービス(SIM)は、ソフトバンクがSIMフリースマホ向けに提供している特別なSIMを使ったサービスです。
